*Happy memories* 夫と過ごした日々

33歳、娘9ヶ月の時28歳の夫と死別しました。 自分の気持ちの整理と共に日常を綴っていきたいと思います。

夫の誕生日

1月23日、この日は私にとってすごく重要な日である。



夫の誕生日。
今年で夫は30歳になる予定だった。

今でも何で隣にいないのかわからない。


年が明けて大分経つけれど、夫がいなくなってから新年をおめでたいとも何とも思わなくなった。
ずっと変わらない平坦な日常が続くだけ。
だから伝えられる人には伝えて、年賀状も出すのを辞めた。
出来るだけ心を乱したくない。



去年はこの日にケーキを用意したけれど、今年は何だか虚しくなって何もしなかった。
きっと泣いてしまうと思って、何もしなかった。

本当に何でいてくれないんだろうね。
おかしいね。





2年前のこの日は私が臨月だったこともあり、自宅で夫をお祝いした。
サプライズにしたかったので夫が仕事に行っている間にこっそり部屋を飾り付け、前もって注文していたミールキットでご馳走を用意した。

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私は普段から夫にいたずらするのが好きで、夫は怒ることもなくいつも驚きつつ笑ってくれた。
この日も夫は見事に引っ掛かってくれて驚き、喜んでくれた。
自宅パーティーだったけど本当に楽しかった。

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夫の写真を見たり、夫の笑顔を思い浮かべるとやっぱり涙が止まらない。
毎年お祝いするつもりだったこの日を、うまく蓋してくれるものが見つからない。

夫はいつも私に笑顔をくれた。
一緒に過ごしているだけで幸せで、本当に何もいらないと感じていた。
今は幸せですか?どんなことを想っていますか?




夫が好きなゲーム(FF8)で、夫が好きだと言った主人公の台詞がある。

「俺は過去形にされるのは御免だからな!」

ここでいう過去形は“死んだ後”のことで、もし死んでもその後に好き勝手言われたり美化されたりはしたくない、と思った主人公が口にした台詞。
当時も印象的だなぁと思っていた台詞だけれど、今となって妙にリンクする。

私は今も誰かと夫のことを話す時、極力過去形を使わないようにしている。
変だと思われているかもしれないけれど、何だか夫との時間を過去にしてしまうのが嫌で悔しいから、私なりの意地でもある。



大丈夫、過去形になんかしないよ。

せめて夫にそう伝えてあげたい。