*Happy memories* 夫と過ごした日々

33歳、娘9ヶ月の時28歳の夫と死別しました。 自分の気持ちの整理と共に日常を綴っていきたいと思います。

心臓突然死が憎い

先日、日本でアイスダンスをしていたクリス・リードさんが30歳という若さで亡くなりました。
私はフィギュアスケートの大ファンで、ニュースを見たとき一瞬えっ?嘘でしょ、と思いました。

死因は心臓突然死。
私の夫の命を奪った、あの憎い心臓突然死です。
健康な人が致死性不整脈(Vfなどが多いです)によって突然亡くなってしまう、恐ろしい病気。
日本でも老若男女合わせて年間数万人がこの病気で亡くなっているそうです…
クリス・リードさんのように有名な方の名前も結構聞かれます。

彼は新型コロナウイルスが落ち着いたら、来日して後進の育成をする予定だったようです。

本当に、この病気は(心臓突然死に限らずですが)どうしてまだまだ志半ばの未来のある、心がきれいでたくさんの人から愛されるような人の命ばかりを奪うのか。
その人の前に当然のように広がっている素敵な未来を、あっけなく終わらせてしまうのか。
そしてその人を愛する人達を、一体どれだけ地獄に突き落とせば気が済むのか。
何の意味があって愛する人達を引き裂くのか。

私が夫を亡くしてから幾度となく自問してきた、答えのわからない疑問です。
本当に本当にこの病気が憎いです。
亡くなった本人の苦痛はほぼないことが多いと聞きますが、それでも本人だって冗談じゃないと思います。

きっと本人が一番ショックで、悔しい思いをしている。
そんな人が年に何万人もいるということ。
それを悲しむ遺族も友人も何万人、何十万人といる。
…やりきれないです。

遺族になって初めて、こんな気持ちを経験しました。
今でも何で?と毎日思うし、急に涙は出るし、ふいに叫びたくなることもたくさんあります。
体の中ではずっと切り刻まれて叫んでます。
夫婦仲が悪い家庭の奥さんが「夫に死んでほしい」と言っているのを聞く度、頼むからそんなこと言わないでって思ってしまいます。
そして幸せそうな家族連れを見ると、何で私にはないの?とどうしようもなく苦しくなります。

この苦しみは経験しなければわからないので、それは仕方ないことだと思います。
実際、私も経験するまで考えたことなんてありませんでした。
でも、遺族が苦しんで泣いているのを許してほしいのです。
立ち直れ、前を向けって安易に言わないでほしいです。
本当にそれだけでいいのです。

最初の方から話がだんだん逸れてしまいましたが、何だか最近苦しく積もっていた思いを吐き出させていただきました。
お目汚しになってしまいましたらすみません。
クリス・リードさんの訃報がとてもショックで、いろいろ自分の気持ちと重なってしまいました…
本当に彼のご冥福を、心から深くお祈りしています。